年金だけでは、有料老人ホームに入ることはできません!?
ヤフーニュースに、「年金月額11万円の方」が生活するのに大変ご苦労されている記事が出ていました。
大学を卒業した後、サラリーマンを勤め上げ、年金を受給し始めるも、月額11万円では足りず、現在もアルバイトをお続けになっているとのこと。
ほんとうに大変なことだと思いますし、深刻な事態だと感じます。
安心して住まうことができる「高齢者の住まい」が足りない。とのことで、高齢者住まい法や、サービス付き高齢者向け住宅の補助金制度などなど、高齢者に対する施策は数多くありますが、本当にお困りの高齢者は、この記事にあるような方々だと強く強く感じております。
私は、有料老人ホームをお探しの方に、有料老人ホームをご紹介する「有料老人ホーム紹介センター」の事業を行っております。有料老人ホーム専門の不動産屋さんといえば、わかりやすいかもしれませんね。
わたしのもとには、月間50件を超す方々から資料請求が届きます。
その多くの方々は「年金額で入居できるホームがみつからない」と、の共通のお悩みをお持ちです。
新築物件は、建築費を入居者の家賃でまかないますので、当然家賃が高くなります。さらにお食事代や介護サービス費用、医療費や薬代、ホームに入居すると、見回りなどのサービスを受けるための基本サービス費、そして家賃。
特に首都圏では、とてもとても、毎月11万円で入居できるような民間のホームは見つかりません。
↑これが現状です。
幸い、私は、家賃を含め、これらのサービスをすべて受けても10万円~12万円程度ですべておさまる民間のホームと提携しているので、今のところ気持ちよくご紹介差し上げられています。
多床部屋のある古いタイプの特別養護老人ホームは、低価格で入居しやすいのですが、最近の特別養護老人ホームは、ユニット形式になり決して入居しやすい価格帯ではなくなっています。
介護保険法の改正で、要介護1~2の方が特養に入居できなくなり、この方々の行き場がなくなってしまいました。
わたしの知り合いの特養の経営者の話では、うちの特養は「40年待ち」なんて、冗談のような本当の話を聞きました。
HPC統合医療研究所では、地域にある空き家と空き集合住宅を活用した福祉複合施設の仕組み作りだと考えています。(新築を手掛ける建築業者さんには申し訳ありませんが)これからは中古物件を活用することで家賃負担をかるくして、年金7-10万円の方が安心して住まうことができる地域ぐるみの複合施設をつくっていこうと考えています。
お問い合わせは、HPC統合医療研究所 資産活用事業部 安斉までどうぞ
以下、ヤフーニュースより転記
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170815-00010000-nishinpc-soci&p=2
「これじゃ何にもでけん」年金生活はつらいよ 3つの仕事掛け持ち シニアの経済事情
8/15(火) 6:20配信 西日本新聞
「これじゃ何にもでけん」年金生活はつらいよ
3つの仕事掛け持ち シニアの経済事情
明日はどこの仕事だっけ。うっかり違うところに行かんよう、何度も確認せんと
広げた手帳にはきちょうめんな字がびっしり。日曜を除いてほとんど出勤日の丸印が付いている。「こうして見ると詰まっとうね。すごいなあ俺も」
武富敏治さん(69)=福岡県粕屋町=は三つの仕事を掛け持ちしている。一度は“隠居”したものの年金は月11万円に届かない。1人暮らしとはいえ「これじゃ何にもでけん」と、また働きに出た。
介護のアルバイトは、慣れない体勢で腰を疲労骨折した。3週間入院して逆にお金が出ていった。今は新聞配達を週3日、シルバー人材センターで紹介してもらった駅の駐輪場管理や公園の掃除を週3日と、高校の戸締まりを週2日くらいしている。
放課後、教室を一つ一つ回って窓を閉める。これが結構きつい。蒸し風呂みたいな校舎を4階まで上り下り。もちろんエレベーターなんてない。「昔は用務員さんがしてたけど、どこも人件費があれやけんね」
それぞれの仕事は1~2時間とはいえ、同じ日に三つ重なることもある。あちこち移動して1日を終えるとヘトヘトだ。こうして月3万~4万円稼いでも貯蓄を切り崩さないといけない。生命保険はとっくに解約した。
「自分は幸い体が動くからいいけど」
「ちゃんと働いて払ってきたとに、何でこんな年金が少ないとかって思うときもある」
現役時代は、企業で健康診断をする臨床検査技師だった。病院で働きながら、夜の専門学校に通って国家資格を取った。「でも給料がようないの。ピラミッドがこうあって頂点がお医者さん、技師はここ」と、指先で描いた三角形の底を指した。
定年後も4年、継続雇用で働いた。「給料はガクッと下がったしボーナスもない。やることは定年前とそんな変わらんとになあ」。さらに労働組合の事務局で1年、65歳ごろまで35年働いた。
大学を出て会社員になったが、辞めてバイトをした時期もある。「2年くらいかな、風来坊よ。でも30過ぎて思い直して。検査技師になって一生懸命に働いたよ」。ほんの少し寄り道したけど、年金を受け取れるだけの保険料は納めた。「それなら生活でけるくらいの金額はないといかんとに、国は削っていきよる。自分は幸い体が動くからいいけど」
「なるようにしかならん」
先のことは考えないことにしている。「なるようにしかならん」。仕事に汗を流し、週1回はなじみの居酒屋で常連客と焼酎を4、5杯。映画館に毎月通い、自主上映サークルでも30年ほど活動している。「男はつらいよ」の寅さんは「自由で何ものにも縛られないところがいいなあ」。少し武富さんと似てますね。「俺は1日が決まっとるけん、どうかな」。自由なら何をしたい? 「ジャズを歌うのとか絵とか、習い事。時間もお金もいるよなあ」
この春、ボランティアを始めた。介護予防サロンで月2回、食事やゲームの相手をしている。「わはは、俺も高齢者、みーんな高齢者。でも人からそう呼ばれると抵抗あるな」
年金生活はつらいよ。でも、寅さんみたいに笑って暮らしたい。
▼シニアの経済事情
働き続けることを望むシニアは多いが、年金などの収入が足りず働かざるを得ない人も少なくない。
内閣府の2017年版高齢社会白書では、家計にゆとりがなく「多少心配」「非常に心配」と答えた人は計34.8%。1カ月当たりの平均収入額は「10万~20万円未満」が32.9%で最も多く、10万円未満という人も計20.2%に上った。例えば福岡市の70歳単身者の場合、生活保護基準は1カ月約10万7000円。シニアの2割以上がそれを下回る収入で暮らしていることになる。
また60歳以上で18歳以上の子や孫がいる人のうち、2割以上が、子や孫の生活費を負担しており、現役世代に頼れない事情もうかがえる。
西日本新聞社